【投稿】黒田助男さんから:大間に春を告げる神事「さがさんじ」の密かな楽しみとは。

大間に春を告げる神事「さがさんじ」。旧暦の3月3日が訛って「さがさんじ」。弁天島に漁船で渡って、島にある弁天神社本殿に神楽を奉納するのが習わしなのですが…。毎年、この神事に関わっている黒田助男さんが、さがさんじにまつわる投稿をくれました。
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弁天神社
今年のさがさんじも残念ながら、弁天島には渡ることができず、大間崎の拝殿で神楽舞を奉納することになりました。当日は、新聞社とTV局のカメラが来ていましたので、青森県内の方は、新聞やTVのニュースをご覧になった方もいらっしゃると思います。

実は・・・TVにも新聞にも乗らない、映らないことを教えます・・・。

私は、さがさんじで楽しみにしていることがあります。ご祈祷のあと振舞われる敬神婦人会さんの手料理です・・。中でも・・・三平汁(さんぺいじる)。

三平汁

雑味を感じない透き通る汁は、濃すぎない絶妙な塩加減。その塩味に反するはずなのに、違和感を覚えるどころか絶妙のハーモニーを奏でるジャガイモの甘さ。この二つの味に負けない魚の旨み・・・。食べ、汁をすするごとに全ての味が、体に染み込んでいくような感覚に陥ります。魚はその年によって違いますが、今年はソイでした。

三平汁は各家庭の味があり、どこのもおいしいのですが、神社で食べるのは、その集合体、集大成なのかもしれない。残念ながら、写真からはそれを感じ取ることはできないとおもいます・・・申し訳ない。

さがさんじの三平汁は、雪解けの冷たい風とともに、大間に春を告げるのです・・・。

弁天島

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